J-REITは金利上昇で暴落?東証REIT指数ETF(1343)株価上昇でも分配金利回り4.5%

東証REIT指数(1343)

SNSや某掲示板を見ていると「日本でもいよいよ金利が上がる時代、J-REITはもう厳しいのでは?」というような書き込みを見かけます。

確かに、借入金で不動産を購入・運用するJ-REIT(不動産投資信託)は、金利の上昇に弱いというイメージが根強くあります。

しかし、代表的なJ-REITのインデックスETFである「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)」の最近の値動き見てみると、単に「金利上昇=REIT暴落」という単純な構造ではないことが分かると思います。

2026年上半期の「1343」の値動きを振り返りつつ、金利上昇観測とインフレによる賃料増額の「せめぎ合い」そして個人投資家として今後のJ-REITにどう向き合うべきかについて考察します。

2026年上半期「1343」の値動き

引用:SBI証券

2026年に入ってからの東証REIT指数ETF(1343)は、波乱含みの展開となりました。まずは上半期の主な価格推移を振り返ってみます。

  • 年初来高値 2,249.5円(2026年1月19日)
  • 年初来安値 1,880.0円(2026年6月8日)
  • 足元の水準 2,012.5円(2026年7月30日)

年初から春先までの下落トレンド

1月には2,240円台後半の高値を付けて、このまま上昇していくのかと思ったのもつかの間、そこからはじわじわと売りが先行する展開が続きました。

背景にあったのは、日本銀行による金融政策の正常化(追加利上げや長期金利の上昇観測)です。

「金利が上がれば、借入金の利払いが増えて分配金が減るのではないか」という警戒感が強まり、6月上旬には1,880円の年初来安値を記録しました。

6月以降の反転・底打ちの理由

1,900円を割り込んだことで状況が変わり、価格の下落に伴って分配金利回りが5%近くにまで上昇したことで「さすがに売られすぎ」「インカム狙いとして十分に魅力的だ」と見られ、押し目買いが本格化しました。

その結果、7月には2,000円の大台を回復し、現在は2,000円〜2,050円で維持しています。

金利上昇 vs インフレ(賃料増額)

J-REITの今後の動向を読み解くうえで不可欠なのが、「金利上昇」と「インフレ(賃料増額)」という互いに逆方向へ働く2つの力です。

金利上昇が与える「逆風」

金利の上昇は、REITにとって間違いなく重石となります。

  • 借入金利(財務コスト)の増加
    • 将来的な資金の借換時に金利負担が増え、中長期的に分配金を押し下げる要因になります。
  • 相対的な魅力の低下
    • 安全資産とされる国債などの利回りが上がると、リスクを取ってREITを買う優位性が薄れ、求められる利回り水準(イールドギャップ)が高くなります。

インフレによる賃料上昇という「追い風」

一方で、現在の日本市場は単なる金利上昇ではなく、インフレを伴う金利上昇である点が重要です。

  • 内部成長(賃料引き上げ)
    • 東京都心のオフィス需要は堅調であり、インバウンド拡大や人流回復の恩恵を受けるホテル・商業施設を中心に賃料の引き上げが進んでいるとみられます。賃料アップによる収益成長が金利増加分を吸収できれば、分配金を維持・成長させることが可能です。
  • 物件売却益の活用
    • 含み益のある物件を売却し、得られた利益を分配金に還元することで財務コスト増を補う戦略をとる投資法人もあります。

分配金利回り4.5%台の魅力とポートフォリオでの役割

2026年7月30日現在、東証REIT指数ETF(1343)の分配金利回りは約4.58%と、東証プライム全銘柄の平均利回りを大幅に上回る高水準を維持しています。

直近1年の分配金実績(課税前)を見ても、安定したインカムを生み出しています。

  • 2026年5月10日決算 23.7円
  • 2026年2月10日決算 25.5円
  • 2025年11月10日決算 23.1円
  • 2025年8月10日決算 19.9円

株式だけに偏った資産運用では、市場の急変動時にポートフォリオ全体のリスクが高まりがちです。

不動産という実物資産に裏付けられ、高いインカムを生み出すJ-REITをポートフォリオの一部(例えば5%〜10%程度)に組み込んでおくことは、資産全体の分散効果を高めるうえで重要です。

今後の注目ポイント

今後、どうなっていくのかはわからないのですが、J-REIT市場がさらに上値を追う展開になるかどうかは、日銀の利上げペースが不動産賃料の増額速度を超えないかどうかにかかっているのではないでしょうか。

  • 急速な利上げの場合
    • 一時的に売り圧力が強まり、下値を試す展開が想定されます。
  • 緩やかな利上げの場合
    • 賃料引き上げによる内部成長が追いつき、4.5%超の利回りを支えとして安定した推移が期待できます。

短期的な価格の上下に一喜一憂するのではなく、安値圏での押し目を意識しつつ、安定した分配金収入(インカムゲイン)を着実に積み上げていく姿勢こそが、J-REITに投資するための手堅い戦略となります。

最後に

年初来高値から年初来安値まで15%以上下落して、私の保有している「東証REIT指数ETF(1343)」も一時期は含み損を抱えていました。

ですが、高い分配金があるため、慌てることはなかったです。分配金があると下落局面でも落ち着いて保有していられることが改めて実感できました。

ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。

投資については自己責任でお願いします。

紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

どなたかの参考になれば嬉しいです。

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