【米国債券ETF「EDV」】大幅安の60ドル割れ!株安×ドル安の今が絶好の買い場?

米国債券ETF

米国の長期金利上昇に伴い、7/31の米国債券ETF「EDV」の株価が59.46ドルで取引を終え、60ドルを割っています。

米国債券利回りの高止まりにより債券価格が下落している格好ですが、今回の局面において注目したいのは「為替の動き」との連動性です。

通常、米国の長期金利が上昇すると「ドル高・円安」が進むため、円建てで外国債券ETFを購入する場合、ETF自体の下落分が円安によって相殺され、円建て価格は下がりにくくなります。

しかし足元では、政府・日銀による為替介入や政策思惑が重なったことで、一時的に「EDVの下落(ドル建て株安)」と「ドル安・円高」が同時に発生しています。

この「株安 × ドル安」という現象について私の考えを書き記していきます。

「通常時」と「今回」の違い

まず、今回の市場環境がなぜ円建て投資家にとって珍しい局面なのかを整理します。

項目通常の金利上昇局面今回の市場環境(介入等)
EDV(ドル建て株価)下落(金利上昇のため)下落(60ドル割れ)
ドル円為替レートドル高・円安(金利差拡大)ドル安・円高(介入効果等)
円建てでの購入価格株安と円安が相殺(安く買えない)「株安×ドル安」で二重に割安

本来なら「米国金利が上がってEDVが安くなったから買いたい」と思っても、同時に円安が進んでしまうため、円建ての取得単価はあまり下がりません。

しかし今回のように、政策要因で一時的に為替が普段と反対の動きをした局面では、為替の歪みを利用して平均取得単価をしっかり引き下げられる買い場が生まれたことになります。

キャピタルゲイン狙いではない「資産分散・ヘッジ」としての本質

ここで強調したいのは、私自身は「EDVで短期的な値上がり益を狙おう」と考えているわけではないということです。

私の投資方針は「長期・分散・積立」です。EDVに注目しているのも、短期的なトレードで儲けるためではなく「株式市場が大幅下落した際のヘッジ(緩衝材)」として資産の一部に組み入れるためです。

EDVが「長期・分散」ポートフォリオにおいて持つ主な役割は、以下の3点です。

株式暴落時における圧倒的なクッション機能

経済ショックや景気後退(リセッション)によって株式市場が急落する際、市場では資金を安全な国債へ避難させる動きが起きます。同時にFRBは利下げに踏み切ります。

EDVは平均デュレーションが約24年と非常に長いため、金利低下に対する価格の感応度が高いです。

理論上、金利が1%低下すれば株価は約24%上昇するため、ポートフォリオ内での組み入れ比率が小さくても、株安のダメージを相殺してくれます。

高金利局面でのインカムゲイン(分配金)

金利が高止まりしている時期に購入を進めることで、保有期間中は比較的高水準の分配金を受け取ることができます。

将来の利下げを待つ間も、この分配金が着実なキャッシュフローとなり、ポートフォリオを下支えしてくれます。

ちなみに現在のEDVの分配金利回りは5.4%程度です。

「リバランス」を機械的に回すための原資になる

株式市場が暴落した局面において、値上がり(または下落が軽微で済んでいる)EDVを売却し、安値に叩き売られている株式を買い増します。

この「高値売り・安値買い」を実行するための原資として、EDVは適していると考えています。

意識しておくべき「リスクと注意点」

ヘッジ資産として非常に優秀に見えるEDVですが「長期・分散・積立」の観点から、以下の注意点を頭に入れておく必要があります。

  • インフレショック(2022年)
    • 2022年は中央銀行がインフレ抑制のために急激な利上げを行ったため、株式も債券も同時に売られました。EDVは「景気後退・金融ショックに伴う株安」には威力を発揮しますが、あらゆるショックに対応する万能薬でないということです。
  • 組み入れ比率は5〜10%程度
    • EDVは債券でありながら、株式と同等以上の価格変動(ボラティリティ)があります。ポートフォリオ全体をEDVで埋め尽くす必要はなく、資産全体の5%〜10%程度であっても、全体のボラティリティを抑える効果は十分に得られます。
  • 将来の売却時(利下げ時)の「逆相殺」への覚悟
    • 本格的な利下げ局面に入ると、EDVの株価は大きく上昇しますが、同時に日米金利差の縮小から「ドル安・円高」が進むことが考えられます。「株高(プラス)×円高(マイナス)」の相殺が起こりますが、前述の通りデュレーションの威力が大きいため、トータルではキャピタルゲインが上回りやすい構造になっています。

最後に

今回の「EDVの株価下落(60ドル割れ)」と「為替介入等による円高」は、円建てで長期投資を行う私にとって、ポートフォリオの平均取得単価を引き下げる好機会だと捉えています。

短期のトレードで利益を追い求めるのではなく「株式ショックへの保険」として、また「暴落時に株式を買い増すための備え」として、この機会にEDVを購入するつもりです。

ちなみに私のEDVの円建ての平均取得価格は10,919円です。それに対して現在の株価は59.46ドルで、為替は158円前後ですので9,395円になります。

ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。

投資については自己責任でお願いします。

紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

どなたかの参考になれば嬉しいです。

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