私のように米国債券ETFに投資している投資家にとっては、米国の金融政策や長期金利の動向に一喜一憂する日々が続いています。
ここ最近、米長期金利の動きに連動して、私が保有している米国債券ETF「EDV(バンガード・超長期米国債ETF)」の株価が上昇基調です。
実は直近の相場において、私は非常に良いタイミングで買い増しを行うことができました。
今回の記事では追加購入後の「EDV」についてお伝えします。
買い増し後のEDVの動向


まずは直近の取引の振り返りです。
約1ヵ月前の5月20日、EDVの株価が大きく下落する場面がありました。
私は「EDV」の株価が「日本円換算で10,000円を下回った時点で購入する」と事前に決めていたこともあり株価「60.81ドル(96,864円)」で買い増しを行えました。
購入の際は勇気がいりましたが、結果的にその後、市場の潮目は変わり、直近では「65.12ドル」まで上昇しています。
「購入単価 60.81ドル」に対し、「直近株価 65.12ドル」。 この部分だけを切り取れば、まさに底値圏を綺麗に捉えた見事なトレードであり、含み益も十分に膨らんでいるはずです。
証券口座が突きつける現実

しかし、現実はそう甘くありません。画面に表示されたEDVのトータルの評価損益は、私の期待を裏切るように、今なお見事な「含み損」を維持していました。率にして約-9%です。
直近の買い増し(60.81ドル)は成功しているのにもかかわらず、なぜ全体ではマイナスなのか。理由は極めてシンプルです。
「過去に購入した「EDV」を高値で掴んでいるから」に他なりません。
債券ETFであっても「安いところを拾っていかなくてはいけない」ということですよね。
含み損を抱えながらも、なぜ平然としていられるのか
一般的な投資において、保有資産が長期間にわたり含み損を抱えている状態は、精神的なストレス以外の何物でもありません。
ですが私はEDVの含み損に対してストレスをあまり感じていません。
私がEDVを保有している目的が「目先の値上がり益(キャピタルゲイン)の獲得ではない」とはっきりと割り切っているからです。
EDVに求めている役割は「将来、やってくる景気後退(リセッション)局面における、ポートフォリオ全体のクッション」です。
EDVが連動を目指す超長期国債は、債券の中でも「デュレーション(金利感応度)」が突出して長いという特性を持っています。
ひとたび本格的な景気後退が訪れ、FRB(米連邦準備制度理事会)が急ピッチな利下げへと舵を切ったとき、この長いデュレーションは猛烈な上昇圧力へと変わります。
株式市場が景気悪化を織り込んで大きく下落するその裏で、EDVは他の短期・中期債券とは一線を画す「爆発的な上昇」をしてくれるはずです。
その局面で資産全体の致命傷を防ぐ盾になってくれれば、私の投資目的は100%達成されたことになります。
長期保有を可能にする「分配金」の存在

とはいえ、いつ訪れるとも知れない景気後退を含み損の画面を眺めながら、ただじっと待ち続けるのは、精神的には辛いものです。
もしこれが「分配金を生まない資産」であれば、タイミングを待つ時間が長くなればなるほど、機会損失への焦りから保有を止めていたかもしれません。
ここで活きてくるのが「EDV」の「高い分配金」です。
EDVは超長期国債をパッケージにしているため、昨今の高金利環境も手伝って、多くの分配金の支払いがあります。
現在の分配金利回りは4.93%もあります。
「ただ景気後退を待つだけの時間」が分配金によって確実に救われています。
分配金をありがたく受け取りながら、ポートフォリオの守りの力を維持し、本番のタイミングをじっくりと待つ。
この分配金の存在こそが、機会損失の恐怖を和らげ、長期投資を支える最大の精神安定剤になっています。
最後に
今回の私の状況を改めて整理すると、以下のようになります。
- 直近のスポット買い(60.81ドル)は絶妙なタイミングだった
- トータルでは未だ含み損である
- 分配金をもらいつつ、景気後退という本番に備える
資産運用の世界、特にSNSなどでは、連日のように「資産〇倍」「最高値更新」といった華やかな爆益報告が目に入ります。
そうした情報に囲まれていると、「底値で買えたはずなのに含み損を抱えている自分」に不安を覚えることもあるかもしれません。
しかし、投資の目的は人それぞれです。目先の含み損益に一喜一憂せず、分配金を受け取りながら、自身の想定したリスクシナリオに対して淡々と備える。
それこそが、長期・分散投資における一つの成熟した姿ではないでしょうか。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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