【子供に伝えたい金融知識 12】投資とギャンブルの違い|「プラスサムゲーム」を理解しよう

子供に伝えたい金融知識

「株や投資って、損をするかもしれないし、なんだかパチンコや競馬みたいなギャンブルと似ている気がする…」

そう思ったことはありませんか?

確かに、どちらも「お金が増えることもあれば、減ることもある」という点では同じように見えます。

しかし、経済や仕組みの裏側を覗いてみると、投資とギャンブルには「決定的な違い」があります。

今回は、その違いを決める「3つのゲームのルール」についてお話します。

お金のゲームには「3つの種類」がある

世の中のお金が動く仕組みや勝負には、大きく分けて3つのパターンが存在します。これを「ゲーム理論」の言葉を使って説明します。

マイナスサムゲーム(やるほど全員の合計が減る)

代表例:宝くじ、競馬、パチンコ

サム(Sum)とは合計という意味です。

例えば、みんなで100万円分の宝くじを買ったとします。

しかし、宝くじの運営元は、看板代や人件費などの手数料として、最初に約50%(50万円)を自分たちの取り分として引いてしまいます。

残った50万円だけを、当たった人で分け合うことになります。

参加者全員の勝ち負けを合計すると、スタート時(100万円)よりも必ずマイナス(50万円)になります。

これが「マイナスサム(負の合計)」です。

ゼロサムゲーム(誰かの得は、誰かの損)

代表例:ジャンケン、ポーカー、FX(外国為替取引)の短期売買

例えば、友達3人で100円ずつ出し合って300円の勝ち取り勝負をするとします。

誰か1人が300円勝ったら、残りの2人は100円ずつ損をします。

全員の勝ち負けを合計すると、ピッタリ「ゼロ」になります。

相手のポケットからお金を奪い合う形になるため、「誰かが得をすれば、必ず誰かが損をする」のがゼロサムゲームです。

プラスサムゲーム(全員の合計が増えていく)

代表例:株式投資、事業への投資

例えば、友達と3人で10万円ずつ(合計30万円)を出し合って、近所に「美味しいパン屋さん」を始めたとします。

その30万円でパン作りの機械を買い、美味しいパンをたくさん作って売ったところ、1年後にお店の資金が合計60万円に増えました。

増えた60万円を3人で分けると、1人20万円ずつになり、全員の持っているお金が10万円から20万円へと増えました。

誰かのお金を奪ったわけではなく、お金を使って商売をし、世の中に新しい価値を生み出したことで「参加者全員のお金(合計額)」が増える。

これが「プラスサム(正の合計)」です。

投資はなぜ「プラスサム(全員が得をする)」になるの?

投資がプラスサムになる理由は、「経済や企業が成長して、全体(価値)そのものが大きくなるから」です。

分かりやすく先ほどの「パン屋さん」で考えてみましょう。

  1. 投資する
    あなたが「応援したいパン屋さん」に10万円を投資(出資)します
  2. 成長する
    パン屋さんはその10万円で「新しいオーブン」を買い、もっと美味しくてたくさんのパンを作れるようになります
  3. みんながハッピーに
    • お客さん
      美味しいパンが買えて嬉しい
    • お店
      売上が増えて大儲け
    • あなた(投資家)
      お店が成長したお礼として、増えた利益の一部(配当)をもらえたり、企業の価値が上がってお金が増える

ゼロサムゲームのように「誰かの損」からお金をもらっているわけではありません。

投資したお金を使って企業が新しい価値を生み出し、社会全体の価値が大きくなったから、みんなで分け合えるお金も増えたのです。

まとめ

ギャンブルは「限られたお金を奪い合うこと」ですが、投資は「お金を出して、未来の社会を一緒に大きく育てること」です。

もちろん、短期的には損をする可能性もあります。

しかし、世界中の人間が「もっと良い暮らしがしたい」「新しい技術を作りたい」と努力し続ける限り、世界全体の経済(例でいうとパン屋さん)は長期的には大きくなり続けていきます。

あなたたちがこれから社会に出て投資に向き合うときは、単なる「マネーゲーム」としてではなく、「自分が応援したい未来や企業」を思い浮かべてみてください。

最後に

今回は投資とギャンブルの違いについてお話ししました。

お金そのものは、ただの紙であり数字に過ぎません。

大切なのは、そのお金を「どう使い、どう回していくか」です。

マイナスサムやゼロサムの誘惑(ギャンブルや楽して稼ぐ話)に惑わされず、プラスサムの考え方(自分も社会も豊かになる)を持つようにしましょう。

今すぐできる3つのアクション

  1. 身の回りにある「成長している企業」を探してみよう
    自分が毎日使っているスマホや、好きなお菓子の会社は、昔と比べてどう成長したか調べてみよう
  2. 「誰がハッピーになっているか」を考えてみよう
    宝くじやゲームのガチャと、応援したい会社への投資で、周りの人がどのようになるのかを比べてみましょう
  3. 「未来に増えてほしいもの」を想像してみよう
    「もっとこんなお店や技術があったら世界が良くなるな」と思うものを考えてみよう

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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