資産運用を続けていると、保有している銘柄が予想に反して下落し、不安を感じることもあるかと思います。
今回は私が資産の分散と分配金取得を目的に保有している東証ETF「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信(1343)」について、直近の下落理由と現在の投資判断、そして買い増しの是非について考えてみたいと思います。
私の運用状況
2022年(一昨年)から現在にかけて数回に分けて時間分散を行いながら購入。現在の平均取得価格は2,013円です。

なぜ今、東証REIT指数(1343)は下落しているのか?
市場全体が堅調な場面でも、「東証REIT指数(1343)」が軟調に推移しているのには明確な理由がいくつかあります。主な要因を2つの視点から整理します。
① 長期金利上昇による「相対的魅力」の低下
REIT(不動産投資信託)は、分配金利回りの高さが最大の魅力です。
ですが、日本の長期金利が上昇すると、リスクのあるREITをあえて持たなくても、安全な国債で一定の利回りが確保できるようになります。
このため、投資資金がREITから債券などへ流出する動きが強まっています。
② 金利コスト増による収益圧迫懸念
REITは銀行からの借入れを行って不動産を購入します。
金利が上がれば当然、将来的な利払い費用が増加します。これが将来の「分配金の減少」につながるのではないかという懸念が、価格を押し下げる要因となっています。
今の価格は「割安」なのか?判断の基準
私の平均取得単価は2,013円ですが、現在の株価はそれを下回る場面も見られます。これが「単なる値下がり」なのか「チャンス」なのかを判断するには、以下の指標が重要です。
NAV倍率による判断
REITの純資産価値を示すNAV倍率は、現在市場全体で1.0倍を割り込む水準まで低下しています。
これは「保有不動産をすべて売却して清算した価値よりも、今の価格が安い」ことを意味しており、歴史的に見ても割安圏にあると言えます。

金利差(イールド・スプレッド)による判断
長期金利と分配金利回りの差(イールド・スプレッド)が大きいほど割安と言えます。
現在「東証REIT指数(1343)」の分配金利回りは4.6%を超えています。長期金利が1%程度であればその差は3.5%以上になり、過去の経験則から見て、「割安」だと判断できます。
ですが、現在の長期金利は直近で2.5%を超えるような水準になっています。金利差は2%程となり、「割安」とは言えない水準です。
下のグラフはJ-REITの分配金利回り、長期金利、株式の平均配当利回り、J-REITと長期金利の金利差(スプレッド)の推移を示しています。

買い増しのメリットとデメリット
「東証REIT指数(1343)」の株価が下がっている今、買い増しを検討する際のメリット・デメリットを整理します。
- 買い増しのメリット
- 平均取得単価を下げることで、将来の回復局面で早期に含み益への転換が期待できます
- 平均取得単価を下げることで、投資元本に対する分配金利回りをさらに高めることができます
- 株高の中でREITの比率が下がっている場合、リバランスとして有効です。
- 買い増しのデメリット
- 下落トレンドが止まらない場合、含み損の更なる拡大につながります
- 成長著しい米国株や半導体関連株に投資していた場合に得られたはずの利益(機会損失)が発生する可能性があります
- 長期金利の更なる上昇でJ-REITの低迷が年単位で続くリスクがあります
どのように行動するか?
私は「資産の分散」と「分配金の取得」という明確な目的を持って「東証REIT指数(1343)」を保有しています。
株式との相関性が必ずしも高くない不動産を組み入れることは、ポートフォリオのボラティリティを抑える上で重要です。
平均取得価格2,013円という水準は、決して高値掴みではないと考えています。
ですが、現在の市場環境は「金利のある世界」が戻ってきており、一気に買い増すのではなく、以下のような感じで行動しようと考えています。
- 時間分散を継続する
- 以前から続けてきたように、一度に購入せず、数回に分けて購入することで「底」を当てようとしない
- 利回り4.5%〜を目安にする
- 指数全体の利回りがこの水準にあるうちは、中長期的には報われる可能性が高いと判断
投資に「絶対」はありませんが、J-REITは実物資産を裏付けとした投資信託です。
短期間の価格変動に一喜一憂せず、本来の目的である「資産の分散」と「分配金取得」を重視する姿勢を崩さないことが、もっとも大切だと考えています。

最後に
「東証REIT指数(1343)」を購入するにあたり、単純に分配金利回りが高くなったから「割安」だと判断できないところが難しいですよね。
物価の上昇で物件価格や家賃の上昇で「東証REIT指数(1343)」にとって有利に働くのかと思いきや、物価上昇からの長期金利上昇で「東証REIT指数(1343)」に不利な状況も生まれ、相殺されている感じが何とも言い難いです。
ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。



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