【米国10年債利回り3.9%台】米国債券ETFが上昇!AGG・LQDが含み益へ、EDV・TMFは含み損のまま

米国債券ETF

最近、米国10年債利回りの低下に伴って、米国債券ETFの価格が上昇しています。

私は以下の米国債券ETFを保有しています。

  • AGG
  • JNK
  • LQD
  • EDV
  • TMF

私の保有している米国債券ETFは一時期、全ての銘柄で含み損になっていたのですが、今はEDVとTMF以外は含み益になりました。

今回の記事では、米国債券ETFの価格が、なぜ最近上昇しているのかを考えてみました。

出典:SBI証券

「金利低下」が追い風に

債券価格と金利(利回り)はシーソーの関係にあります。金利が下がれば、すでに発行されている(高い利回りを持つ)債券の価値が上がり、債券ETFの価格も上昇します。

2026年3月現在、米国10年債利回りは4%を割り込み、3.9%台まで低下しました。最近は4%を超える水準で推移していたのですが、ようやくという感じです。

ただ、これから先はどうなっていくのか全く予想はつきません。

出典:Yahoo!ファイナンス

なぜ今、金利が下がっているのか?(考えられる3つの背景)

実際のところどうなのかは分かりませんが、私なりに調べてみた結果、金利低下の3つの背景が見つかりました。

1. 地政学リスクと「安全資産への逃避」

中東情勢の緊迫化など、世界的な不透明感が高まる中、リスク資産(株など)から資金を引き揚げ、世界で最も流動性の高い「米国債」へ避難させる動きが活発化しました。これが利回りを押し下げる(=米国債券ETFの価格を上げる)要因となっています。

2. 「景気悪化」への保険買い

現在、米国の2月の失業率は4.3%です。市場では「3月の利下げはない」と分かっていても、「年後半には景気が冷え込み、利下げが必要になる」という未来を先読みし始めています。

景気が悪くなる前に、高い利回りを確定させようとする投資家の資金が、安全資産である米国債へ流れ込んでいます。

景気悪化の3つの懸念

  • 労働市場の軟化
    • 失業率が上昇基調。特に大卒者の求人が減るなど、これまでの「人手不足」から「採用抑制」へと空気が変わりつつあります。
  • 消費の息切れ
    • 高い関税やインフレの累積的な影響により、家計の余剰貯蓄が底をつき、個人消費の伸びが鈍化しています。
  • 雇用のない成長
    • AIの普及で企業の業績は維持されても、「雇用が生まれない」ということが起きるのではないかという懸念があります。

3. インフレの沈静化

一時期の狂ったような物価高が落ち着きを見せ、FRB(連邦準備制度理事会)が「これ以上の利上げは必要ない」との姿勢を鮮明にしたことで、金利の上限が見えてきました。これが債券市場に安心感を与えています。

明暗を分けた「残存期間」と「信用リスク」

私の保有銘柄の中で、AGG・JNK・LQDが含み益になり、EDV・TMFが依然として含み損である理由を考えました。

なぜAGGやLQDはプラスになったのか?

これらの銘柄は「残存期間」が中程度で、かつ社債を含んでいます。

  • JNKやLQD
    • 米国経済が「まだ」底堅いため、企業倒産のリスクが低く見積もられています。そのため、国債よりも高い利回りが魅力となり需要がある?
  • AGG
    • 広く分散されているため、金利低下の恩恵を受けつつも、良い意味で価格が安定しています。

なぜEDVとTMFはまだ苦戦しているのか?

この2銘柄は「超長期(20〜30年)」の債券に特化しています。金利が1%動いた時の価格変動が極めて大きいため、まだ「金利の下げ幅」が足りていない状況です。

さらに「タームプレミアム(長期間お金を貸し出すリスク)の上昇」が、超長期債の回復を阻んでいます。

タームプレミアムとは?

今、市場で囁かれているのが、米国の財政赤字問題です。政府が国債を大量に発行し続けているため、投資家は「長期でお金を貸すなら、もっと上乗せ金利(プレミアム)が欲しい」と要求しています。

これが原因で、短期的な金利は下がっても、超長期の金利(EDVやTMFが影響を受ける部分)が下がりにくい現象が起きています。

この現象が、AGGやLQDなどの比較的残存期間の短い銘柄とEDVやTMFなどの残存期間の長い銘柄の価格の違いとなって表れているのではないでしょうか。

どうするのか?

以前の記事にも書いたのですが、TMFだけは売却します。価格が上昇してきているので、どのタイミングで売却するのか難しいところではありますが、近いうちに実行するつもりです。

他の銘柄(AGG・LQD・EDV・JNK)についてはこのまま保有し続けます。

私自身、一時期米国債券に対する不安がありましたが、やはり景気後退時は米国債券には以下の理由から資金が戻る強力なパワーがあると考えています。

  • 圧倒的な流動性
    • 危機時に数兆円単位の資金を即座に受け入れられる市場は、世界に米国債市場しかありません。
  • FRBの介入(最終手段)
    • 景気が本当に冷え込めば、FRBは再び「量的緩和(国債買い入れ)」を再開せざるを得ないはずです。これが強力な買い支えとなり、金利を無理やり押し下げることになります。

最後に

ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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