【米国債券ETF】EDVとTMFの含み損にどう向き合う?米国10年債利回りの上昇と政策金利の乖離

米国債券ETF

最近、米国の政策金利は3.5~3.75%です。にもかかわらず、長期金利(10年債利回り)は一時4.4%を超えるような場面もあり、政策金利とは大きく乖離しています。債券ホルダーにとっては非常に厳しい局面なっています。

米国10年債利回り日足チャート 出典:SBI証券

私が保有している米国債券ETFのEDV(超長期債)、3倍ブルのTMF。どちらの銘柄も含み損の状態です。

EDVに関しては景気後退時のヘッジ(上昇してくれることを期待)を目的として組み入れたものです。しかし、足元の動きは理想とは裏腹に、含み損を拡大させる展開となっています。

TMFは長期金利が低下していくことを目論んで、スケベ心で購入してしまったものです。購入したことを非常に後悔していて、早く損切りをしたいと思っているのですが、売り時を見極められずにいます。

今回の記事では、なぜ今、長期金利(10債利回り)がここまで上昇しているのか。そして、この「ヘッジ」という目的は依然として有効なのか。また、政策金利との乖離を読み解いていきたいと思います。

政策金利と10年債利回りの「乖離」を読み解く

現在の米国の政策金利は3.5〜3.75%程度。通常であれば、長期金利はこの水準に収束するか、将来の利下げを織り込んで低く推移するはずです。しかし、実際には長期金利が先行して上昇し、政策金利との「乖離」が広がっています。

この背景には、以下の要因が絡み合っています。

  • 「高金利の長期化」への警戒
    • 米国の雇用や消費が予想以上に強く、イラン情勢の緊迫化もありインフレが再燃するリスクを市場が織り込んでいます
  • 需給の悪化(国債増発)
    • 米政府の財政赤字を埋めるための国債大量発行に対し、買い手が慎重になっているため、価格が下がり(利回りが上がり)やすくなっています
  • ターム・プレミアムの拡大
    • 長期間、不透明な経済環境に資金を投じることへの「リスク上乗せ分」を市場が要求しています

なぜ「景気後退のヘッジ」として保有し続けるのか?

価格が下がっている今、なぜ手放さないのか。それは、EDVを保有する本来の目的が「景気後退(リセッション)に対する保険」だからです。

株と債券の「逆相関」への期待

私は景気が本格的に悪化し、株価が急落する局面では、投資家は「安全資産」である米国債へと資金を逃避させると考えています。

この「米国債への資金の逃避」が起きると、金利は急低下し、債券価格は急騰します。

超長期債(EDV)の爆発力

EDVは20年〜30年超の超長期債で構成されており、金利低下時の価格上昇幅が非常に大きいのが特徴です。

景気後退でFRBが利下げに転じた際、自分自身のポートフォリオ全体で考えた場合、株で出た損失をカバーしてくれるはずです。

債券にとって今は忍耐のフェーズ

政策金利との乖離が広がれば広がるほど、実体経済への負荷は蓄積されています。住宅ローン金利の上昇や企業の利払い負担増は、いずれ消費や設備投資を抑制し、景気を冷やす方向に働きます。

つまり、現在の金利上昇は「将来の利下げ余地を大きくチャージしている状態」とも言えます。

今後のスタンス

  1. 狼狽売りはしない
    • 長期的な視点に立ってヘッジとして入れた以上、景気後退(リセッション)が来るまではその役割を全うさせる
  2. 分配金再投資はしない
    • 現在の高金利の恩恵を受け、EDVの分配金利回りは5%近くありますが、分配金では再投資を行わず現在の生活を楽しむ
  3. 時間軸を伸ばす
    • 短期的な金利のブレに一喜一憂せず、数年単位のサイクルで考える

最後に

米国長期金利の上昇は、多くの債券ホルダーにとって苦しい時期を強いています。「政策金利との乖離」という「素人目にはあり得ない動き」に翻弄される日々ですが、マーケットは常にオーバーシュートするものだと考えるようにしています。

今はチャートや含み損を眺めてため息をつくよりも、自分自身の投資方針である「長期・分散・積立」を再確認し、今は淡々と「その時」を待つということです。

それにしてもTMFをいつ損切りするべきなのか、非常に悩ましい問題です。

ここで紹介している投資の手法や銘柄などは私自身が実際に行っているものであり読者の皆様に推奨しているわけではありません。投資については自己責任でお願いします。紹介している数値なども細心の注意を払っていますが誤っている可能性がありますのでご自身でも確認することをお勧めします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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